脱毛サロン「ミュゼ」がなぜ破産に？？負債総額は約260億円の全貌とは

脱毛サロン「ミュゼプラチナム」破産の詳細情報

帝国データバンクによると、脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を運営するＭＰＨ（東京都大田区）が１８日、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。

負債総額は約２６０億円にものぼる。

施術が完了していない客を含む債権者は約２０万人に上るとみられる。

ＭＰＨは業績悪化で給与未払いや店舗休業などが発生し、債務支払いが困難な状態にあるとして、従業員らが５月に破産を申し立てた。

一方、同社は６月の株主総会で解散を決議し、別会社に事業を引き継がせる方針を示した。

会社側は破産手続きは顧客への不利益が大きいとしていたが、主張が通らなかった、としている。

脱毛サロン「ミュゼプラチナム」破産内容

• 破産決定日: 2025年8月18日（東京地裁）
• 運営会社: MPH株式会社（東京都大田区）
• 負債総額: 約260億円
• 債権者数: 約20万人（一部報道では約123万人とも）
• 破産管財人: 島田敏雄弁護士（LM虎ノ門法律事務所）

破産に至る経緯

2024年から2025年にかけての急激な悪化

1. 2024年11月: 旧経営陣による年金未納が発覚し、日本年金機構が売上金を差し押さえ
2. 2024年12月: 従業員への給与支払いが70%に減額
3. 2025年1月～3月: 給与の全額未払いが発生
4. 2025年3月: 全店舗の一時休業を発表
5. 2025年5月16日: 元従業員らが東京地裁に破産申立
6. 2025年6月2日: 会社側が解散を決議、特別清算を検討
7. 2025年8月18日: 東京地裁が破産手続き開始を決定

財務状況の詳細

負債の内訳

従業員給与未払い: 約15億円（2,364人分、2025年1月～4月分）
顧客前払金: 未施術分を含む大部分
その他債務: 取引先への支払い等

債権者の構成

• 一般顧客: 未施術サービスの前払い金
• 従業員: 未払い給与・賞与
• 取引先: 商品代金、店舗賃料等

会社の変遷と複雑な経営構造

運営会社の変遷

1. 初期: ジンコーポレーション（現：M&Fアセットパートナーズ）が運営
2. 2015年12月: ミュゼプラチナム（現：MIT）に事業移管、RVHの子会社に
3. 2020年4月: G.Pホールディングス（たかの友梨運営）の子会社に
4. 2023年4月: 船井電機ホールディングス（現：FUNAI GROUP）が株式承継
5. 2024年9月: MPH株式会社が新設分割で事業承継

脱毛サロン業界への影響

脱毛サロン業界での位置づけ

• 店舗数: 全国約170店舗（最盛期）
• 売上高: 386億7,127万円（2014年8月期のピーク時）
• 業界内順位: 国内最大級の脱毛サロンチェーン
• 倒産規模: 脱毛サロン業界では過去最大

問題の根本原因

会計処理の問題

顧客前払金を預り金として適切に管理せず、一括売上計上
実際のサービス提供前に収益認識する不適切な処理

事業モデルの課題

安価なサービス提供による薄利多売
急激な店舗拡大による管理体制の破綻
予約の取りにくさによる顧客満足度低下と解約増加

関係者への影響

顧客への影響

• 未施術サービスの前払い金回収困難
• 一部店舗では新生ミュゼプラチナム等のFC展開で継続予定
• 債権者として破産手続きに参加が必要

従業員への影響

• 未払い賃金立替払制度の活用を推奨
• 破産管財人による迅速な対応を期待

今後の展開

破産手続きの進行

• 破産管財人ホームページ
• 財産調査と債権者への配当手続き
• 未払い賃金立替払制度の活用支援

事業継続の可能性

• 新生ミュゼプラチナム株式会社
• どこでもミュゼプラチナム株式会社 上記2社でのフランチャイズ展開継続の可能性

記事執筆時の注意点

1. 最新性: 2025年8月18日の破産決定という非常に新しい情報
2. 複雑性: 頻繁な経営権変更と複数の関連会社の存在
3. 社会的影響: 約20万人の債権者への深刻な影響
4. 業界的意義: 脱毛サロン業界最大の倒産事例

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